電動キックボードの
シェアリングサービス開始

2021.10.26

業界情報

国の特例制度で、ヘルメットなしでも乗車が可能に

欧米を中心に普及が進んでいる電動キックボードのシェアリングが、日本でも新しいモビリティとして注目され始めている。電動キックボードは、電気モーターで走る乗り物で、バッテリー性能が向上し、長い距離を走れるようになった。現在の道路交通法上では、原動機付き自転車に分類され、公道で利用するには車道のみに限定され、免許証の携帯、ヘルメットの着用、ナンバープレートなども求められるため、気軽にサービスを利用できない状況となっている。

経済産業省は2021年4月、規制に特例措置を設ける「新事業特例制度」に基づき、電動キックボードのシェアリングサービスを手掛ける4事業者の実証実験を認可した。認定事業者に限り、最高時速15キロメートル以下であれば、免許証は必要だが自転車専用通行帯などでも走行でき、ヘルメット着用は任意となった。

都内6区などで、シェアリングサービスの実証実験開始

スタートアップのLuup(ループ)は、18年の創業以来、電動キックボードシェアリングサービスの展開を目指し、自治体や警察との実証実験を重ね、21年4月より念願のシェアサービス実証実験を、都内の渋谷、新宿、品川、世田谷、港、目黒の6区で開始した。約200ヵ所の貸し出し拠点に100台を配備し、利用者はまず、スマホのアプリで免許証の事前登録と走行ルールテストの受験を済ませる。それから機体のQRコード®*を読み込み、ロックを解除して利用する。料金は最初の10分間が110円、以降1分16.5円を加算する。開始から2日ほどで約5千人が新たに登録したという。この他、長谷川工業が千葉市で、モビーライドが福岡市、エックスが豊岡市、と各地域で実証実験が行われている。

電動キックボードの普及が進んでいるドイツなどでは、自転車と同等に扱われ、自転車専用道を走行できる。実用化に向けた日本では、安全なインフラ整備と利用者のルール周知が今後の課題となりそうだ。

この記事の初出は (株) 旭リサーチセンター Watchingリポートに掲載されたものです。
この記事は (株) 旭リサーチセンターの 秋元真理子 が執筆したものです。

*QRコードの商標はデンソーウェーブの登録商標です。

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