コロナ禍を受けた商用自動運転市場の変化

業界情報

◆コロナ禍で増える物流・配送用自動運転車の開発

2020年10月、ダイムラートラックは自動運転ベンチャーのウェイモとの技術提携を発表した。今後数年以内に自動運転トラックを米国内の顧客に提供する予定としている。ウェイモはこれまでロボットタクシー(ロボタクシー)事業を中心に自動運転技術を展開してきたが、貨物事業者との提携は今回が初となる。

同じく10月、ダイムラーはLiDAR(三次元距離センサー)開発企業のルミナ―に出資した。ルミナ―はダイムラーが19年3月に買収した自動運転トラックベンチャーのTorcと共同開発の実績があり、ルミナ―のセンサーとTorcのシステムを搭載した自動運転トラックを開発する。この計画では、高速道路を用いた物流センター間の長距離輸送で自動運転トラックを利用することを想定している。

3月以降、COVID-19の感染拡大により非接触型の配送ニーズが高まりを見せている。ロックダウン時には自動運転ベンチャーのニューロやスターシップ・テクノロジーによる、自動配送ロボの実証実験や地域限定のサービス展開が進んだ。6月、アマゾンは自動運転ベンチャーのズークスを買収した。さらに7月には、これまでワシントン州とカリフォルニア州の郊外にとどめていた自動配送ロボ「Scout」の試験サービス提供エリアに、ジョージア州とテネシー州の一部地域を追加した。新型コロナの影響により自動配送の重要性が認識され、配送ロボットによる新しいビジネスが進むと同社は見ている。

◆米国ではロボタクシー開発の明暗が分かれるステージに

一方、ロボタクシー業界ではウーバーやズークスが開発人員を削減し、多くの企業が開発を一時中断するといった後退が見られた。COVID-19の感染拡大を受けビジネスの将来性に不透明感が高まったためである。

この逆風のなか、10月にウェイモはアリゾナ州で提供しているロボタクシーサービス「Waymo One」を一般ユーザーに開放した。すでに無人運転の有料サービスをユーザー限定で行っていたが、今回サービスを一般開放したことで、ロボタクシーという市場が本格的に立ち上がった。今後は走行可能エリアの拡大といった課題や、有人タクシーやライドシェアとのコスト競争が待ち受ける。

同じく10月、GM傘下の自動運転ベンチャーであるクルーズは、米カリフォルニア州で公道での無人ロボタクシー走行の認可を得た。ウェイモなどに次いで5番目の認可となるが、クルーズが認可を取得したサンフランシスコ市内は交通環境が複雑であり、自動運転の難易度が極めて高い。同社はこれまでの有人テスト走行の実績から、この複雑な環境下でも自動運転が可能であると強調している。

◆中国ではロボタクシー、自動運転バスの実証開始、ステップアップが続く

20年10月、中国の自動運転ベンチャー、モメンタは江蘇省初となるロボタクシー「Momenta GO」を発表した。レベル4の自動運転で5Gを活用した自車位置制御を搭載している。実証が行われている蘇州市相城区では5G+IoV(Internet of Vehicles)エリアが拡大中である。既に公共試験道路8.4kmが5Gでカバーされており、20年末までに全長55kmまで延長する。同じく10月、自動運転ベンチャーのQクラフトは江蘇省において自動運転路線バスの営業を開始した。

20年9月、バイドゥは北京市内で一般市民向けに自動運転タクシーの試乗テストを開始した。既にバイドゥの自動運転車両は北京市内で50万kmを超える走行実績があり、一般市民を試乗させる段階に移行した。また、バイドゥは重慶市内の試験エリアでレベル4の自動運転バスの運行を、9月から開始している。8月にはオートXも上海での自動運転タクシーサービスの一般営業を開始した。

◆日本でも配送用自動運転に注目が集まる

COVID-19の感染拡大を受け、日本では特に配送用の自動運転ロボなどを導入する機運が高まり始めた。20年10月、自動運転ベンチャーのZMPは歩道を低速走行する自動配送ロボ「DeliRo」の実証実験を開始した。ZMPは過去にロボタクシーを実証済みだが、より実用化に近い自動配送ロボに開発をシフトした。

4月の緊急経済対策では「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービスに向けた技術開発事業」が予算化され、NEDOの実証事業として楽天など12社が受託した。7月に発表された「官民ITS構想・ロードマップ2020」では、人手不足や物流量の増加を背景に、新たな視点として物流中継拠点から配送先までのラストワンマイル物流における自動運転ロボ活用の必要性が示された。

この記事の初出は (株) 旭リサーチセンター Watchingリポートに掲載されたものです。
この記事は (株) 旭リサーチセンターの塚原祐介が執筆したものです。

用途事例

車載カメラ
(鏡筒、レンズスペーサー)

車載カメラ
(鏡筒、レンズスペーサー)

車に搭載される各種カメラに使用される鏡筒、レンズスペーサー

鏡筒・レンズスペーサー

グレード

・XP640 PPA/PPEアロイ+GF40%
・DG040,DG340 PPS/PPEアロイ+特殊ガラスフィラー40%

特長

・高耐熱PA並みの高耐熱・高強度・高剛性のパフォーマンスを発揮します。
・高温環境下の機械強度低下が小さく、特殊ガラスフィラー配合により寸法変化の異方性が小さいです。
・金属部品の樹脂化に貢献することで部品コストダウンに寄与します。

用途事例

セル間スペーサー

セル間スペーサー

バッテリーのセル間に使用する絶縁部品

セル間スペーサー

グレード

Tシリーズ、340Z
・耐トラッキング性
・耐加水分解性
・耐酸・アルカリ性
・長期物性の安定

特長

・筐体に適した設計自由度の高い素材です。
・クリープ特性、難燃性(ノンハロゲン)、寸法安定性に優れた低比重材料です。
・薄肉成形性も良好で、省スペース・軽量化に貢献します。

用途事例

バスバーカバー

バスバーカバー

高圧大電流が流れる導体のカバー

バッテリー

グレード

TF701, TA720, X9110

特長

・薄肉成形性と絶縁性、耐熱性を備えます。
・耐油性を有するグレードもございます。取り扱い性が容易となります。

用途事例

通信アンテナカバー、MIDアンテナ基材

通信アンテナカバー、MIDアンテナ基材

通信系各種アンテナのカバー、MIDアンテナの基材

通信アンテナカバー・MIDアンテナ基材

グレード

442Z、他開発グレード
・非強化難燃グレード

特長

・優れた誘電性能(低誘電率、低誘電正接、及びそれらの小さい温度依存性)により、アンテナカバーとして好適に使用可能です。
・各種誘電性能を有するグレードラインナップを揃えており、高誘電率開発材もございます。
・耐衝撃性、安定した長期物性を示します。

用途事例

エンドプレート

エンドプレート

バッテリーを構成する樹脂部品

エンドプレート

製品

レオナ™

グレード

SNシリーズ SN11B他
GF強化非ハロ難燃V-0

特長

・成形加工性
・レーザー印字性
・強度・靭性
・電気特性(CTI)
・耐熱性

用途事例

スマートフォンシャーシ

スマートフォンシャーシ

スマートフォンの内部シャーシ

スマートフォンシャーシ

製品

レオナ™

グレード

SG105
高剛性、良外観、易成形性を兼ねそろえたグレード。

特長

・良外観性
・高剛性

用途事例

モーターギア

モーターギア

ドア・ワイパー・シート等を駆動させるモーターに使用されるギアには、高い耐久性が求められるため、高粘度のホモポリマーが主に使用されています。

モーターギア

特長

・耐久性
・耐クリープ性
・金属代替による軽量化が可能

用途事例

ウィンドレギュレータ
(キャリアプレート)

ウィンドレギュレータ
(キャリアプレート)

窓ガラスの昇降装置であるウィンドウレギュレータ(ワイヤー式)には、摺動性や耐久性に優れるPOMが多く使用されています。窓ガラスを支えて長時間の負荷を受ける部品であるキャリアプレートには、繰返し疲労特性や耐クリープ性に優れる高分子量ホモポリマーが使用されています。

ウィンドレギュレータ

特長

・耐久性
・繰返し疲労性、耐クリープ性
・金属代替による軽量化が可能

用途事例

インサイドドアハンドル/ケース

インサイドドアハンドル/ケース

・自動車内装部品に要求される耐光性と耐薬品性を塗装レスで実現します。
・加熱老化、UV照射による機械的物性、色調の変化はOEM各社の規格に適合をしています。
・低VOC処方により年々厳しくなるOEM各社の車内環境基準(揮発成分の低減)に対応しています。

インサイドドアハンドル

グレード

・テナック-C Z4513:中粘度低VOC耐候コポリマーグレード
・テナック-C ZM413:中粘度低VOC耐候メタリック調外観コポリマーグレード

特長

・業界最高レベルの低VOC(揮発性有機化合物)性
・耐候性
・メタリック調外観グレードにより塗装レスでの高意匠化が可能

用途事例

スルーアンカー

スルーアンカー

スルーアンカーはセンターピラーに設置され、金属部品にPOM樹脂等を被覆することで、シートベルト(ポリエステル)との摺動性を保持しています。また、車の衝突時での衝撃性、内装部品であるため耐光性も要求されるため、高粘度耐候ホモポリマーグレード3013Aが使われています。

スルーアンカー

グレード

テナック 3013A:高粘度耐候ホモポリマーグレード

特長

・耐候性
・耐衝撃性