技術・製品紹介
更新日:
2026.07.24
|公開日:
2026.07.24

技術・製品紹介
樹脂焼結成形は、樹脂粉末の接点のみを溶着することで、連続した多孔質構造を形成する技術です。これにより、軽量でありながら樹脂の特長を兼ね備えた多孔質プラスチックを実現し、フィルター、吸音材、ディフューザーなど幅広い用途で活用されています。
従来、これらの用途では無機多孔質体や不織布が主流でしたが、多孔質プラスチックは軽量かつ高剛性・設計自由度・賦形性・加工性といった点で、新たな選択肢として注目されています。
樹脂焼結成形プロセスと多孔質構造
多孔質プラスチックの想定用途
ポリアミド(PA)樹脂[旭化成グループ2.1]は、高い親水性、優れた機械強度、耐薬品性・耐熱性といった特長を持ち、多孔質材料として高いニーズがあります。従来のPAは溶融時の粘度特性のコントロールが難しく、焼結成形が極めて困難とされていました。旭化成の樹脂焼結成形向けレオナ™(開発品)は、粘度特性を最適化にすることにより、PAの優れた特長をそのまま活かした、多孔質構造形成を可能にしました。

レオナ™は、樹脂自体が極性を持つため、界面活性剤フリーで親水性を発現します。これにより「低溶出×親水性」が求められる領域での使用が可能です。
レオナ™は、高い剛性と親水性を兼ね備えているため、圧力がかかっても空孔構造が潰れず、安定した流体特性(低圧損・高流量)を維持します。また、優れた「高耐熱×耐油性」を活かし、過酷な環境下で使用されるオイルフィルター用途などにも適しています。

レオナ™は、機械物性とコスト面において汎用樹脂とスーパーエンプラの中間に位置し、耐熱性とコストのバランスに優れています。
レオナ™は、自動車のエンジンルーム内部品をはじめ、高温・高負荷な環境下で多数の採用実績を持つ高信頼性材料です。これを多孔質化することで、過酷な環境下でも劣化しにくい高耐久なフィルターや吸音材を実現します。
| 分野 | 用途 | 多孔質構造の機能 | レオナ™の特長 |
|---|---|---|---|
| 化学/環境 | 水処理フィルター | 分離 | 親水性 |
| 精密ろ過メンブレン支持体 | 分離 | 耐熱性 | |
| モビリティ | オイルフィルター | 分離 | 耐熱性、耐油性 |
| エンジンルーム内吸音材 | 吸音 | 耐熱性、耐油性 | |
| 産業機械 | 空圧機器用ディフューザー | 吸液、散気 | 親水性 |
| 吸音材 | 吸音 | 耐熱性 | |
| 通気弁 | 分離 | 耐熱性、耐油性 | |
| 吸着輸送治具 | 通気 | 親水性(低帯電) | |
| その他 | 分析機器用消耗材 | ー | 耐薬品性 |
| 吸水体/保湿体 | 吸液 | 吸水性 | |
| 塗布体(水系) | 吸液 | 吸水性 |
レオナ™は、多孔質構造の新たな可能性を広げる材料です。適用可否の検討や評価データの詳細、想定用途については、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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