05. リサイクルする サステナビリティ

Summary

  • プラスチックのリサイクルにおいて、手法、原料・分別元、生まれ変わる製品の3つの観点から分類できます。
  • プラスチックのリサイクルを促進するため、分別されたリサイクル原料を使いこなす技術・品質の確立、性能劣化しない技術の開発、オープンな協業体制の確立等が進められています。
  • 旭化成では、リサイクル推進のために様々な開発を行っています。本ページでは、変性ポリフェニレンエーテル樹脂のリサイクルグレードと長寿命化技術についてご紹介いたします。

旭化成からのご提案

リサイクル分類と定義

私達が日々の生活で使用している様々な製品の主原料は、石油・金属等の有限な資源によるものです。有限だからこそ廃棄物を再び資源として活用することができれば、資源確保、廃棄物処理の両面で課題の解決に貢献することができるため、全世界的にあらゆる素材のリサイクルへの取り組みが加速しています。

 

ここでは特にプラスチックリサイクルについて取り上げます。リサイクルには様々な単語・定義があり、難解な印象があるかもしれません。 そこで、下記の3つの観点からご紹介します。

sustainability_05_ recycle

リサイクルにおける3つの観点

  • リサイクルの手法
  • 原料・分別元
  • 生まれ変わる製品

    リサイクルの原料・分別元、生まれ変わる製品による分類は、マテリアルリサイクルにおいて適応できる考え方になります。

手法別のリサイクルの分類

日本では、手法によってプラスチックのリサイクルは以下3つに分けられます。

手法による、プラスチックリサイクルの分類

  1. マテリアルリサイクル(材料リサイクル)
     廃プラスチック類を破砕・溶解などの処理を行った後、同様な用途の原料として再利用すること 
     
     
  2. ケミカルリサイクル
    廃プラスチック類を化学的に分解することでモノマーと呼ばれる原料の状態にまで戻し、製品原料として再利用すること
     
     
  3. サーマルリサイクル(エネルギー回収)
    廃プラスチック類を主燃料あるいは助燃剤として利用することによって、焼却エネルギーを発電利用すること(埋立処理の前工程として容積を縮小させるための焼却処理は含まない)
     

    包装用途向けのプラスチックを対象に制定されたJIS Z 0130では、ケミカルリサイクルはマテリアルリサイクルに含まれています。

    対応する国際規格はISO 15270であり、上記1~3はそれぞれ、Mechanical Recycle, Feedstock Recycle, Energy Recoveryに分類されます。

原料・分別元別のリサイクルの分類

リサイクルする原料・分別元によって、リサイクルの定義は以下2つに分かれています。

 

原料・分別元による、リサイクルの分類

  1. ポストコンシューマーリサイクル(PCR):市場で使用済みの製品を回収、再生資源化すること

     

  2. ポストインダストリアルリサイクル(PIR):市場に出る前の製品製造工程で発生した材料をリサイクル・再利用すること
    ※JIS Q 14021 (ISO 14021)ではプレコンシューマリサイクルと呼ばれます。

*なお、再生材料という意味では、同一工場・同一工程内で出た廃材の利用、特にプラスチックにおいては成形時に発生するランナー・スプルーのリグラインド材(参照 02_製品を製造する)の利用もありますが、JIS Q 14021 (ISO 14021) やエコマーク認定要件で定められる狭義のリサイクル定義には含まれておりません。

生まれ変わる製品別のリサイクルの分類

リサイクル後に生まれ変わる製品の種類による、下記2種類の分類もあります。

リサイクル後に生まれ変わる製品の種類による、リサイクルの分類

  1. 水平リサイクル:例えば、回収PETボトルからPETボトルをつくる「ボトルtoボトル」のように、ある回収製品を同じ製品にリサイクル

     

  2. カスケードリサイクル:ある回収製品をリサイクルにより、元の製品とは別の製品にリサイクル(一般的には元の製品に比べて、品質がシビアではない製品へ生まれ変わるケースが多い)

このように、リサイクルには様々な種類が存在し、各製品に合わせた形で積極的に取り入れることが期待されます。
プラスチックのリサイクルを促進するため、分別されたリサイクル原料を使いこなす技術・品質の確立、リサイクル後でも性能劣化しない技術の開発、自社内だけに閉じないオープンな協業体制の確立が進められています。

 

ここからは、旭化成の取り組みをご紹介いたします。

旭化成からのご提案

リサイクル材料と技術

変性ポリフェニレンエーテル樹脂「ザイロン™」リサイクルグレード

変性ポリフェニレンエーテル (変性PPE) 樹脂「ザイロン™」は、ポリフェニレンエーテル (PPE) とポリスチレン (PS) 、ポリアミド (PA) 、ポリプロピレン (PP) 、ポリフェニレンサルファイド (PPS) 等とのアロイ・コンパウンド樹脂です。「ザイロン™」は、3つの特徴よりサステナビリティにフィットすると考えています。

サステナビリティにフィットする「ザイロン™」の特徴

  • 優れた耐湿熱性でリサイクル時の物性低下が少ない
  • エンジニアリングプラスチックの中で最も軽量であり、CO2排出削減に貢献
  • 様々な樹脂とアロイ・コンパウンドしやすく、再生・リサイクル樹脂とのアロイ化により省資源化に貢献
ザイロン™のサステナビリティにフィットする3つの特長

ザイロン™のサステナビリティにフィットする3つの特長

「ザイロン™」リサイクルグレード

ここでは、「ザイロン™」リサイクルグレードをご紹介いたします。

 

  • PCR樹脂*を活用し、PCR率15-40%のリサイクルグレードを開発しました。
  • PCR樹脂を活用した新規アロイリサイクルも開発しています。
  • 再生樹脂は地産地消の考えの基、各加工場での調達を目指しています。
  • カーボンフットプリント抑制に加え、BCPや物流面にも留意し、体制を整えています。
  • お客様とより密接な開発が可能であるクローズドスキームについても、パートナーを募集しています。

*ポストコンシューマ―リサイクル樹脂

これからのサステナブルな社会に貢献すべく、「ザイロン™」では様々な可能性にチャレンジしていきます。

ザイロン™ リサイクルグレードが提供する価値

ザイロン™ リサイクルグレードが提供する価値

2021年12月に開催されましたサステナブルマテリアル展の展示資料です。

リサイクル時の劣化を抑える長寿命化技術

一般的なエンプラでは、製品の使用時とリサイクル(再加熱)時それぞれで樹脂が劣化してしまい、バージン材と呼ばれる未使用品・新品と比べて物性や難燃性が劣ることが課題でした。

 

旭化成の変性ポリフェニレンエーテル樹脂「ザイロン™」では、独自の長寿命化技術を開発し、変性ポリフェニレンエーテル樹脂の製品使用時、リサイクル時の劣化を抑え、性能を高く維持することに成功しました。

 

長寿命化技術を施した「ザイロン™」をご使用いただくことで、高いリサイクル率でクローズドスキームを回すことが可能になり、サーキュラーエコノミーに貢献できます。「ザイロン™」の既存製品にもこの技術を盛り込み、お客様の使用用途に応じて長寿命化が可能です。

長寿命化技術の有効活用方法:クローズドスキームリサイクル

2021年12月に開催されましたサステナブルマテリアル展の展示資料です。


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