03. 製品を使う サステナビリティ

Summary

  • 素材の立場から、製品利用時における省資源化・リデュースへの貢献の方法を3つご紹介いたします。
     -軽量化:自動車における燃費向上、製品輸送時の環境負荷軽減
     -断熱:熱損失低減・熱マネジメント効率化
     -高耐久性:製品の長寿命化、消費抑制による環境負荷軽減

旭化成からのご提案

はじめに

我々が日々の暮らしの中で、効率的に資源を利用できている製品を利用していれば、結果的に省資源化・サステナビリティに貢献することができます。
本ページでは、素材の立場から製品利用時における省資源化・リデュースへの貢献の方法について、以下3つをご紹介いたします。

製品利用時における省資源化・リデュースへの貢献の方法

  1. 軽量化による燃費向上、製品輸送時の負荷軽減
  2. 断熱による熱損失低減・熱マネジメント効率化
  3. 耐久性向上による製品長寿命化・環境負荷軽減

軽量化による燃費向上、製品輸送時の負荷軽減

a. 軽量化による自動車の燃費向上

 

一般的に、自動車など輸送用機器は重量が少なくなれば走行に必要なエネルギーが少なくなるため、燃費が良くなり、同じ燃料・エネルギー容量でもより多く・長く走ることができるようになります。つまり、軽量化によって、CO2排出量低減に貢献することができます。

プラスチックは一般的に金属に比べ軽く、エンジニアリングプラスチックの一部は高強度・高耐久などの優れた特性を持つことから、うまく使いこなすことができれば、その軽量化効果によって省資源化に貢献することができます。

 

世界各国でCO2排出量の少ないとされる電気自動車やハイブリットカーへの切り替えが宣言されていく中で、車載二次電池の存在感が高まっていますが、同時にその重量は大きな課題となっています。適したエンジニアリングプラスチックを車載二次電池の設計に取り入れることにより、軽量化等の機能向上に貢献することができます。

b. 製品輸送時の負荷低減

 

カーボンニュートラル実現の課題として、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの普及があります。特に太陽光発電に関して言うと、中国が世界最大の太陽光発電パネル装置の生産地であり、中国からグローバルに供給する形も多いです。ここで、より軽量なプラスチックを部材に使用することで、グローバルに輸送していく際の積載重量を軽くし、輸送に必要なエネルギーを低減することが可能になります。

 

再生可能エネルギーの生成に貢献できる上に、エネルギーを生成する前段階の輸送における環境負荷の低減に貢献できる事例です。

断熱による熱損失低減・熱マネジメント効率化

今後のさらなる普及が確実視されている電気自動車は、エンジン車と異なり熱源を持たないことから、熱を無駄にせず、適切に熱を管理すること(熱マネジメント)が非常に重要になります。

 

断熱効果のある素材の活用や熱回収技術の活用により、熱損失を減少させ、使用エネルギーを削減することができます。
また、電気自動車のエネルギー源であるバッテリーは、作動温度を適切に管理する必要があります。特に、低温においてパフォーマンスが落ちることが知られていることから、一定以上の温度に保つことで高出力の状態を維持できます。

エネルギー

耐久性向上による製品長寿命化・環境負荷軽減

長持ちする高品質な製品作りは、我々消費者の買い替えを抑制し、消費を抑えることに繋がります。

製品を長持ちさせるために、素材に求められる機能は製品の環境・使い方によりけりですが、耐久性や耐熱性に優れた素材をご提供することにより、製品寿命が延長され、結果的にリデュースに貢献することができます。

旭化成からのご提案 ①

軽量化への貢献

樹脂CAEを活用したブレーキペダルブラケットの軽量化

プラスチック用CAE技術は非常に有用な製品開発ツールです。

 

今回ご紹介するブレーキペダルブラケットのプラスチック化検討では、複数のトポロジー最適化結果を組み合わせてデザインを考察し、板金製品よりも60%以上の軽量化を実現しました。当初の目標である40%以上の軽量化は達成しましたが、非常に複雑な金型設計となってしまったため、更なる改良を試みました。トポロジー最適化によって明らかとなった不要な箇所を取り除くことでシンプルな形状にすることができ、金型設計をかなり簡単にすることができました。また、目標を大きく上回る80%以上の軽量化を実現しました。

 

CAE技術を活用することで、軽量化や省スペースを可能とし、金型製作も容易となります。更には、材料が少なくなるので非常にローコストでの生産が可能となります。

トポロジー最適化 ブレーキブラケットへの適用事例

旭化成からのご提案 ②

製品の長寿命化への貢献

製品の長寿命化が可能な結晶制御技術による非強化高耐久ポリアセタール (POM) 樹脂

ポリアセタール(POM)樹脂はその優れた機械物性と摩擦摩耗特性から歯車や軸受けなどの機構部品に使用されています。
旭化成のPOM樹脂「テナック™ MG210」は、ガラス繊維のようなフィラー強化はせず、結晶制御技術により高い機械物性と優れた耐クリープ性を両立しており、例えば自動車の窓ガラス昇降装置など、高負荷で使用される歯車用途に適するPOMホモポリマーです。

 

特に、疲労特性や耐クリープ特性は他の汎用エンプラだけでなく、標準のPOM (コポリマー) や当社の従来の高耐久性POM (ホモポリマー) よりも優れており、MG210はお客様の製品の長寿命化に貢献できます。
また、歯車など部品の小型化、金属代替による軽量化、部品点数の削減にも貢献できる可能性があります。

POM樹脂 テナック MG210 イメージ

旭化成からのご提案 ③

断熱/冷却・加温効率向上への貢献

断熱性・耐熱性・難燃性に優れた変性PPE発泡ビーズ サンフォース®

サンフォース®は、軽量、断熱性という発泡体ならではの性能に加えて、難燃性(UL-94 V-0)、寸法精度、薄肉成形などの、従来の発泡体を超えた機能を併せ持った発泡体です。サンフォース®は発泡させている分、樹脂の使用量が少ないため樹脂部を伝わる「伝導」が小さく、高い断熱性を有しています。

 

バッテリーが低温になると、その出力が大きく低下する事が知られています。 電気自動車や高出力のハイブリッド車では、セルの温度低下を防止するために、ヒーター等で加熱して適温に維持する工夫をされている車両もあります。サンフォース®でバッテリーを断熱することにより停止時のバッテリーの放熱を防止し、数時間の停車ではヒーターで加熱することなく、バッテリーの高出力を引き出すことが可能です。 ヒーター使用時もサンフォース®の断熱効果により外部への放熱ロスを極小化することが可能です。

 

また、運転中にセルを冷却するための電力を節約できます。サンフォース®で筐体を通じた外部からの熱影響を減らすことで、熱交換効率を上げバッテリーの性能を最大限に活かします。

変性PPE発泡ビーズ サンフォース 断熱/冷却・加温効率向上への貢献

旭化成からのご提案 ④

環境貢献製品認定

車載二次電池、太陽光発電設備向け変性PPE樹脂「ザイロン™」

変更ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂「ザイロン™」は、エンジニアリングプラスチックで、ノンハロゲンでの難燃化、低比重による樹脂使用量の削減などの観点から、サステナビリティへ貢献できる素材です。
その他、寸法精度、機械的強度、耐電解液特性の特長も有することから、車載二次電池のセルや構造部材に多く採用され、電動車普及の一翼を担っています。

 

また、優れた絶縁性・耐トラッキング性により、高電圧の太陽光発電システムにも採用されています。高電圧のシステムにおいて、優れた耐トラッキング性を有するプラスチックを用いることで、製品の小型化を実現でき、省資源化に貢献できます。また、低比重であることから、輸送段階のCO2排出量削減にも貢献しています。

 

以上のようなことから、第三者機関からLCA視点で環境貢献の算定方法や考え方の妥当性について助言を受け、「環境貢献製品」と社内認定されました。


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