ロボット部品向け樹脂材料 ロボット

Summary

  • ロボットは産業用ロボットとサービスロボットに大別され、ロボット市場は大きな成長が見込まれています。
  • 産業用ロボットの内、最も多く使用されているロボットが垂直多関節ロボットです。その中でも人と協働するcobotsが今後益々増える見込みです。サービスロボットは移動作業型、人間装着型、搭乗型の3つに大別され、開発が進んでいます。
  • 人と協働するため、ロボットにとって軽量化、形状の自由度アップは大きな課題です。また、量産時の製造台数も増えるため製造コスト低減も重要になります。強度・剛性・摺動性・電機特性等に優れた樹脂を用いることでこれらの課題を解決できます。

旭化成からのご提案

ロボットとは・ロボットの分類

ロボットとは、「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」とNEDOロボット白書2014*1では定義しています。さらにロボットは、役割に応じて分類されており、企業の生産・製造環境における人の作業の代替に用いるものを産業用ロボット、医療介護・物流・配送・清掃・家事等の業務・サービス支援を行うものをサービスロボットと定義されています。

 

ロボット市場は今後大きな成長が見込まれています。
国際ロボット連盟が公表した2020年の産業用ロボットの導入実績(台数ベース)によると、2020年、新型コロナウイルス感染症が拡大し景気は減速しましたが、世界のロボット導入台数は前年比とほぼ同じでした。2021年以降は、新型コロナウイルスが様々な産業分野での自動化・ロボット化にさらなる拍車をかけることからロボットの導入が進み、2021年は前年比+13%、2022年以降は年率6%の市場成長が見込まれています*2

 

製造業での人との協働ロボット(コボット、cobots)の導入が進み、サービス業ではロボットが対人サービスを提供し始めています。ここで、安全性、軽量化・省エネ、生産性向上によるコストダウンを求め、金属から樹脂への置き換えが始まっています。ここからは、産業用ロボット、サービスロボットについて詳しく説明していきます。

*1 : 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「NEDOロボット白書2014」*2 : 国際ロボット連盟 2020年の産業用ロボットの導入実績より

協働ロボット

産業用ロボットとは

産業用ロボットとは、人間に代わって工場などで各種作業の自動化や効率化に用いられるロボットを指します。垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット(スカラロボット)、パラレルリンクロボット、直行ロボット等があります。その中でも現在最も多く使用されている産業用ロボットが垂直多関節ロボットであり、6つの関節で構成された6軸機構が主流になっています。関節の多さから複雑な動きができ、設置面積に対して動作範囲が広いことが特徴です。汎用性が高く、搬送、塗装・溶接、組み立て等幅広い工程で用いられています。

産業用ロボットは以下の3点から構成されています。

産業用ロボットの構成

  1. 動作を行い作業する「マニピュレーター
  2. マニピュレーターを動かし、制御する「コントローラー
  3. マニピュレーターに動作を教える「プログラミングペンダント

マニピュレーターはまさに腕であり、ロボットアームとも呼ばれます。骨格・皮膚に相当するアーム、目・触覚等に相当するセンサー、筋肉に相当するアクチュエーターおよびアクチュエーターを構成するモーター・減速機から構成されています。

 

これまで産業用ロボットを利用する際には、産業用ロボットを柵で囲い、人と作業空間を分ける必要がありましたが、2013年に施行されたISO/TS15066*の定める条件を満たせば、人間も産業用ロボットも同じスペースで作業が行えるようになりました。

こうした人との協働ロボットをcobotsと呼びます。人と協働する、小型なcobotsは急速に成長している分野です。 従来のロボットアーム部品は、高速・高精度を第一の品質要求としており、耐久性にも優れた金属材料で作られていました。しかし、金属は重量が重く、後加工を含めた製造コストも高いことが欠点です。ここで、製造コストを削減し、軽量化により製品の安全性を高めるために樹脂を利用することが考えられます。特に、小型な協働ロボットであるcobotsの製造に樹脂は最適です。

* ISO/TS15066は、人協働システムと作業環境の安全性に関する技術仕様書です。その他、ロボット本体の安全要求を規定した文書にISO10218があります。

サービスロボットとは

サービスロボットとは、主にサービス業で使われている「人の役に立つロボット」の総称です。これから益々の導入・普及が期待されている分野のロボットです。2014年にサービスロボットの国際安全規格ISO 13842が発行され、サービスロボットは以下3タイプに分類されました。

『サービスロボット』のタイプ別分類

  1. 移動作業型:移動型のサービスロボットです。物流倉庫内で活躍しているAGV (Automated Guided Vehicle) や AMR (Autonomous Mobile Robot)、ラスト1マイルで注目されている自動配送ロボット、新型コロナウイルス感染症でニュースにも挙がった自動掃除・消毒ロボット、見回りロボット等が分類されます。
  2. 人間装着型:人間が装着し、使用者を物理的に支援することで、動作の補助や補強を行うロボットです。いわゆる、アシストスーツが分類され、高齢化社会対応や労働者の身体的負荷の低減等を目的に普及しつつあります。
  3. 搭乗型:パーソナルモビリティの一環として使用されるロボットです。自動運転技術も含めた、開発・実証実験が進んでいます。

いずれのサービスロボットにせよ、人と協働することから、軽量化、形状の自由度アップは大きな課題です。また、量産時の製造台数も増えていくことから製造コスト低減も重要になります。

旭化成からのご提案

ロボット部品向け樹脂製品・グレード

旭化成では、ロボット産業におけるお客様の製品作りをサポートするために、高強度・高剛性な材料、摺動性に優れた材料、耐クリープ性に優れた材料、電気特性に優れた材料等をご用意しています。例えば、骨格・減速機・アクチュエーター・歯車・モーター・電機部品等、それぞれの部品に合った特性の樹脂を用いることで、軽量化や製造コスト低減といった課題の解決が可能です。

機構部品向け材料

ポリアセタール樹脂テナック™「MG210」

ポリアセタール(POM)は、その優れた機械物性と摩擦摩耗特性から歯車や軸受けなどの機構部品に使用されています。旭化成のポリアセタール樹脂テナック™「MG210」は、POMの中でも機械特性に優れるホモポリマーに分類されます。MG210は、標準POM(コポリマー)よりも優れるホモポリマーの耐クリープ特性や疲労特性といった耐久性をさらに向上させたグレードです。ロボットの機構部品等にご使用いただくことで、製品の長寿命化・小型化に貢献いたします。

ロボット

減速機向け材料

ポリアミド樹脂 レオナ™

減速機はモーターから得た回転速度を減速・変速させ、必要な力を得るための変換器です。旭化成は、ポリアミドの疲労特性を活かしつつ、耐摩擦摩耗に優れた開発材の開発を進めています。

レオナ用途事例

制振材料

変性ポリフェニレンエーテル樹脂 ザイロン™

変性ポリフェニレンエーテル (変性PPE) 樹脂 ザイロン™では、変性PPE樹脂の持つ難燃性・寸法安定性・耐熱性はそのままに、減衰特性を付与させた高損失係数の制振材をラインナップしています。高い損傷係数により、振動抑制効果を発現し静音設計に貢献いたします。

 

この他にも、モーターエンドキャップ、コネクター、高電圧部品等、旭化成の樹脂材料は幅広くご利用いただいております。詳しくは、下記よりお問い合わせください。

モノづくりをサポートします

樹脂CAEによるシミュレーション

旭化成のエンジニアリングプラスチック、樹脂材料を用いたお客様の製品設計に対して、樹脂CAEによる各種シミュレーションをご提供しています。
例えば、ロボット骨格で金属から樹脂への置き換えを図る場合、必要な強度スペックをクリアするために製品形状の最適化等が必要となります。旭化成は、各樹脂の特徴を考慮したシミュレーション・最適化を行うことで、お客様のモノづくりをご支援いたします。

CAE
  • 樹脂CAE活用事例『ブレーキペダルブラケット​軽量化への挑戦』資料ダウンロードはこちら
  • 樹脂CAE技術の詳細『旭化成樹脂CAE技術のご紹介』資料ダウンロードはこちら

旭化成のロボット部品向け樹脂材料に関するご質問・ご相談・サンプルのご依頼をお待ちしています。

お問い合わせ