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欧州鉄道規格 EN45545-2に適合した樹脂材料 鉄道
Summary
- 旭化成は、モビリティ分野の環境負荷軽減に「エンジニアリングプラスチック材料」を通じて貢献します。
- モビリティが排出する二酸化炭素などの温室効果ガスを削減する為に、新しい技術の開発、代替エネルギー資源の利用、部品の軽量化等が必要とされています。プラスチックは設計の自由度が高く、モビリティの部品設計において軽量化や搭乗時の快適性向上に貢献します。
- モビリティの中でも、鉄道などの公共交通機関では、安全な避難に時間がかかるため、使用する材料に厳しい安全基準が求められます。
- 旭化成は、欧州鉄道規格であるEN45545-2に適合したエンジニアリングプラスチック材料をはじめ、鉄道分野でご使用いただけるエンジニアリングプラスチック材料の開発を進めています。
EN45545とは
EN45545とは、欧州における鉄道車両の防火規格です。
火災は発生するとすぐに大惨事に繋がってしまいます。鉄道をはじめとする公共交通機関では、トンネルや地下などの乗客の安全な避難が困難な状況で火災が発生することもあり得ます。このような場合、乗員が安全に列車を降りられるようになるまで、火災の拡大をできるだけ遅らせなければなりません。そのため、使用する材料の火災安全性に対する要求も高くなります。

EN45545は、さまざまなハザードレベル(HL1, HL2, HL3)*を考慮した走行車両の防火要件を規定しており、欧州の法的枠組みとなっています。2013年に初版が発行され、欧州域内の鉄道では、適合が必須となっている他、アジア域内でも本規格相当の材料要求が徐々に広まりを見せています。
EN45545規格は下記のシリーズに分かれており、EN 45545-2では、材料・部品に関する要求が定められています。
*ハザードレベルは、車両の種類・設計条件(Design Category)と避難の状況に合わせた運行条件(Operation Category)に合わせて火災時のリスクの大きさを分類しており、材料に対する要求も厳密に設定しています。HLはHL1、HL2、 HL3に分類され、HL3が最も厳しいものです。
欧州鉄道規格:EN45545シリーズ
- EN-45545-1:総説
- EN-45545-2:材料および部品の燃焼挙動に関する要求
- EN-45545-3:火災バリア (壁・床等) に関する耐火性要求
- EN-45545-4:車両設計に関する火災安全要求
- EN-45545-5:電気的機構の火災安全要求
- EN-45545-6:火災の制御およびマネジメントシステム
- EN-45545-7:引火性液体および可燃性ガスの火災安全要求
EN45545-2とは
EN45545-2とは、欧州の鉄道防火規格 EN 45545シリーズの中で、「鉄道車両に使用される材料と部品の燃焼挙動に対する要求」を定めた規格です。EN45545-2 は、3つの論点に基づき設定されています。
- 火災発生の可能性を最小限にすること
- 火災が発生した場合に炎の広がりを遅くすること
- 有毒ガスや煙の排出を抑えること
EN45545-2では、対象となる部材の用途に応じて、要求 (Requirement Set, R番号) が決定されており、R番号に合わせた試験項目が定められています。例えば、R22/R23の対象用途はトランス、遮断器・接触器、コイル、小部品等であり、試験項目は発煙性、ガス毒性、酸素指数です。
旭化成からのご提案
旭化成は欧州鉄道規格であるEN45545-2に適合したエンプラ材料をはじめ、鉄道分野でご使用いただけるエンプラ材料を開発しています。詳細は下記よりお問い合わせください。
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