樹脂Q&A

製品・金型

QGFの配向と製品設計の注意点の関係は

A

ガラス繊維を含む材料は、成形時の流れ方向にガラス繊維が方向性を持ちます。
ガラス繊維の方向性により、成形収縮率や強度が異なってきますので製品設計に当たって注意が必要です。

Qそり防止の手段は

A

そりはプラスチックス材料の成形収縮率の大きさ及び異方性(樹脂の流動方向と非流動方法の差異)により発生します。
一般に結晶性樹脂は成形収縮率が大きく、そりが発生しやすく、またガラス繊維強化樹脂はガラス繊維の成形時における配向の度合いにより、そりが発生しやすくなります。
したがって、成形収縮率の異方性を少なくするための工夫、肉厚変化を少なくするため形状設定、ゲートバランス等の改善や、成形条件面からは金型温度を高く、冷却時間を長くする等の対策を行います。
また、材料的には、無機充填材補強タイプのうち、異方性の少ない、球状、板状形態の無機充填材配合タイプがそり防止対策に効果があります。

Qレオナ™の成形収縮と吸水寸法変化の関係は

A

レオナ™の成形収縮率は、ガラス繊維や無機フィラーを含むグレードと含まないグレードで異なります。
ガラス繊維や無機フィラーを含む材料のほうが、一般的には含まない材料より成形収縮率は小さくなります。
レオナ™は吸水(吸湿)性があり、吸水(吸湿)により寸法は大きくなります。

成形

Qアニーリング、調湿とは

A

アニーリングは、成形品を成形後、強制的に寸法を安定させたり、歪を取り去るために行う加熱処理を言います。
調湿とは、吸湿性のある材料の成形品を湿度雰囲気下で強制的に吸湿させ寸法等を安定させる処理を行うことです。

Qモールドデポジットの除去方法は

A

モールドデポジット(金型汚染物)は樹脂中に含まれる添加剤、モノマー、オリゴマー等が主成分です。
これを除去するには、これらのものを良く溶解する溶剤で洗浄する方法が一般的で、旭化成の「MDバスター」「バスターマイルド™」が効果的です。

Qリワーク材とは、使うときの条件は

A

工程内で発生する製品以外のスプルー、ランナーや不具合の有る製品を粉砕し再使用する場合、リワーク材(再生材)と言います。
一般には、粉砕し粉砕品をそのまま使用するか、粉砕品を押出しペレット形状とし使用します。
リワーク材を使用する場合、リワーク前後の保管状態、リワーク回数、リワーク材の使用率(どれだけ混入させるか)、異物混入などの注意が必要です。

Q乾燥時の変色の物性への影響は

A

乾燥条件(熱風か真空乾燥か、温度、時間)により材料にかかわらず変色することが有ります。
一般には、100℃以下、2ないし3時間が目安となりますが、100℃以下でも長時間、乾燥すると変色することが有ります。
変色があっても物性への影響は有りませんが、長時間、特に100℃以上で長時間乾燥し、極端に変色した場合は注意下さい。

Q収縮率と型温の関係は

A

金型温度が高いほど、一般に成形収縮率は大きくなります。結晶性樹脂のポリアミド樹脂(レオナ™)やPOM(テナック™)の成形収縮率は金型温度により比較的大きく変化します。
非晶性樹脂のmPPE(ザイロン™)の成形収縮率は金型温度により比較的小さく変化します。

Q成形条件と結晶化の関係は

A

結晶性樹脂の融点以上で充分に溶融している状態と推奨金型温度で成形された成形品の結晶化の度合いはほぼ同じです。金型温度が極端に低い場合は結晶化が進まず、樹脂本来の特性が出ないことがあります。

Q製品の最大肉厚、最小肉厚は

A

製品への応力集中やヒケの発生を避け、成形トラブルを避けるためには、出来るだけ均一な肉厚で設計するのが基本です。
通常の肉厚は、1-3mmを基本とします。

Q予備乾燥は何故必要ですか、必ず必要ですか

A

成形加工前の予備乾燥で、主として水分を除去することにより、樹脂の加水分解や成形品表面の不具合(シルバーストリーク等)などが防止できます。
従って、安定的な成形加工を行うためには予備乾燥を行っていただく必要があります。

グレード

QGFの形状は

A

GFとはガラス繊維(Glass Fiber)の略記号です。形状は直径5-15μmの繊維状です。
ペレット状のガラス繊維強化プラスチックに含まれるGFの長さはプラスチックスに混ぜられる時の条件により変わり、-数mmになります。

Qグレード番号の見方は

A

それぞれの樹脂(テナック™、レオナ™、ザイロン™)で異なりますので、営業担当にお問合せください。

Qハロゲン系難燃剤、非ハロゲン系難燃剤とは

A

塩素(Cl)、臭素(Br)を構造中に含む難燃剤をハロゲン系難燃剤と称し、有機系や無機系の難燃剤が有ります。
非ハロゲン系とは塩素や臭素を含まない難燃剤を称します。

Qマスターバッチとは

A

たとえば、着色マスターバッチは、顔料を高濃度で樹脂に配合したもので、成形時にナチュラル色樹脂にブレンドすることによって、成形品を着色することが出来ます。
このように、マスターバッチとはある目的の添加剤等を高濃度で樹脂に配合した樹脂ペレットです。

Q結晶性樹脂と非晶性樹脂の違いは

A

結晶性樹脂とは、高分子が規則正しく配列した状態を示す樹脂で非晶性樹脂とは、規則正しく配列せず、糸球状や絡まった状態となる樹脂です。
結晶性樹脂においても、すべての高分子が結晶状態になることはなく、結晶状態と非晶状態が混在しています。
具体的には、結晶性樹脂にはポリアミド、ポリアセタール、などがあり、非晶性樹脂にはポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、などがあります。一般的には、結晶性樹脂は硬く、剛性があり、非晶性樹脂は耐衝撃性に優れ、透明性を有することが特徴です。

Q高粘度と低粘度グレードの違いは

A

ポリマー(高分子)は分子量によりその特性が変化致します。
分子量が大きくなると溶融した時の粘度が高くなり(高粘度)、成形流動性が低くなりますが、物性面では靭性、疲労性が良好になります。
分子量が小さくなると溶融時の粘度が低くなり(低粘度)、成形流動性が良くなりますが、物性面では脆くなる傾向があります。

Q摺動グレードとは

A

摺動特性、耐摩擦摩耗特性を向上させるために、潤滑剤等を配合したグレードです。

Q無機フィラーの種類は

A

シリカのような酸化物、水酸化カルシウムのような水酸化物、炭酸カルシウムのような炭酸塩、硫酸バリウムのような硫酸塩、タルク、マイカ、ワラストナイトのような珪酸塩など化学組成別に各種のフィラーがあります。
又、形状的にワラストナイトのような針状のフィラー、タルク、マイカのような板状のフィラー、炭酸カルシウムのような球・粒状のフィラーが有ります。

QPOMのホモ、コの違いは

A

重合において、1種類の単量体(モノマー)のみで重合して得られたポリマーをホモポリマー(単独重合体)と呼ばれ、2種類以上の単量体を重合して得られたポリマーをコポリマー(共重合体)と呼んでいます。
ポリアセタール(POM)の場合、単量体の「ホルムアルデヒド」のみで重合されたポリマーがホモポリマーです。「ホルムアルデヒド」と他の単量体を重合して得られたポリマーがコポリマーです。
POMホモポリマーとPOMコポリマーのそれぞれの特性上の違いは、一般的に、ホモポリマーは機械特性に優れ、コポリマーは環境特性(熱・水等)に優れることです。

その他

QULとは

A

ULは、保険業者(Underwriters) のために電気及び火災事故を防ぐ目的で、民間レベルで設立された製品安全試験に取り組むアメリカ機関及び規格です。
正式には、Underwriters Laboratories Inc, 規格です。合成樹脂材料に関する認定制度があり、合成樹脂に関係の深いものとしては、以下の5つです。

1.UL-94
プラスチックス材料の燃焼試験:試験片の厚みにより、94HB、94V-2、94V-1、94V-0 があり、一般的に肉厚が薄い程燃焼しやすくなります。

2.UL-746A
プラスチックス材料の短期物性評価の規格で以下の2つが使用される。
動的外力がかかるような使用環境下に適用され、熱可塑性樹脂の場合、引っ張り衝撃値で判定される(熱硬化性樹脂の場合はアイゾット値) 標示方法はMech,with imp
静的外力のみがかかるような使用環境下に適用され、熱可塑性樹脂の場合は、引っ張り強さで判定される(熱硬化性樹脂の場合は曲げ強さ)、標示方法は Mech,w/o imp

3.UL-746B
プラスチックス材料の長期的物性評価の規格で以下が使用される。
定格温度
10万時間、一定の温度で大気中で暴露された場合、初期の物性値(電気的、機械的特性など)が50%に低下する一定の温度を標示する、標示はRTI(Relative Thermal Index) で℃

4.UL-746C
プラスチックス材料の電気的用途評価の規格で評価レベルによりUL特性ランク標示される。
( PCL:Performance Level Categories ) で以下の5つが使用される。
1.熱線着火性:材料が加熱され着火する程度を、着火秒数で評価、標示はHWI( Hot-Wire Ignition )
PCLランクは0から5までの5段階であり、数字の小さい程良好である。
2.大電流アーク着火性:材料がアーク放電によって着火する程度を 、アーク数で評価、標示はHAI (High-Ampare Arc Resistance)
PCLランクは0から4の5段階で数字の小さい程良好である。
3.アーク抵抗:ASTM D495に準じるアークに起因する、導電路を形成する度合いを、秒数で評価、標示はD495として標示し、PCLランクは0から7の8段階であり、数字の小さい程良好である。
4.高電圧トラッキング:材料の表面に繰り返し高電圧低電流のアーク放電させ、材料が導電路を生じせしめる程度を評価、トラッキング速さ(ミリ/分)で評価、標示はHVTR( High Voltage Arc Tracking Rate )
5.耐トラッキング:材料に永久的な炭化導電路を生じせしめる電圧の程度を評価、標示はCTI( Comparative Tracking Index )、PCLランクは0から5までの6段階であり、数字の小さい程良好である。

5.UL-746D
プラスチックス材料の組立部品の規格

Q延性破壊と脆性破壊の違いは

A

ナイロン樹脂(標準非強化タイプ 及び GF補強タイプ)の応力-歪み曲線において、標準非強化タイプは明確な降伏点が見られ、その後大きな伸びが生じ最終的に破壊します。
このように材料に伸びがある場合を延性破壊といい、一方GF強化タイプの様に、応力-歪み曲線において明確な降伏点がなく、伸びが発生せずに破断する場合を脆性破壊と言います。

Q耐候性と耐光性はどう違う

A

耐候性は気象条件(太陽光、雨、気温、湿度、NOX,SOX等の環境ガス、ほこり等)に対する耐性を表し、耐光性は光(太陽光、蛍光灯等)のみに対する耐性を示します。

テナック™

1972年5月にホモポリマー、次いで1985年12月にコポリマーの製造販売を開始。ポリアセタール事業分野において、世界で唯一ホモポリマー「テナック™」とコポリマー「テナック™-C」を当社独自技術で生産しています。

レオナ™

1972年5月に製造販売を開始、ポリアミド66の事業分野において、アジアで唯一原料から製品まで一貫生産しています。コスト競争力のある当社独自のシクロヘキセン法シクロヘキサノール、アジピン酸等の原料、エアバッグ・タイヤコード等の繊維、さらに、レオナ™樹脂として幅広くポリアミド「レオナ™」事業を展開しております。

ザイロン™

1979年3月に製造販売を開始、完全相溶系のPPE/PS系アロイ、非相溶系のPA/PPE系アロイ、PP/PPE系アロイ、PPS/PPE系アロイ等豊富なグレードラインアップでお客様のニーズにお答えします。

テナック™

1972年5月にホモポリマー、次いで1985年12月にコポリマーの製造販売を開始。ポリアセタール事業分野において、世界で唯一ホモポリマー「テナック™」とコポリマー「テナック™-C」を当社独自技術で生産しています。

レオナ™

1972年5月に製造販売を開始、ポリアミド66の事業分野において、アジアで唯一原料から製品まで一貫生産しています。コスト競争力のある当社独自のシクロヘキセン法シクロヘキサノール、アジピン酸等の原料、エアバッグ・タイヤコード等の繊維、さらに、レオナ™樹脂として幅広くポリアミド「レオナ™」事業を展開しております。

ザイロン™

1979年3月に製造販売を開始、完全相溶系のPPE/PS系アロイ、非相溶系のPA/PPE系アロイ、PP/PPE系アロイ、PPS/PPE系アロイ等豊富なグレードラインアップでお客様のニーズにお答えします。