活用提案
EV向けバッテリーの省スペース・軽量化に貢献する変性PPE樹脂
ザイロン™とは
PPEは酸素指数 (燃えるために必要な酸素量)が高く、難燃化しやすい樹脂です。 ザイロン™は、優れた難燃性を有するグレードを多数ラインナップしています。下記図では、ULの燃焼性試験で使用されるバーナーと炎を使用し、燃焼性試験を実施しました。独自条件において、ザイロン™の難燃性の高さが確認できました。
EV向けバッテリーにおけるザイロン™の活用事例
- セル間スペーサー:ザイロン™ 340Z, TFシリーズ
バッテリーのセル間に使用する絶縁部品であるセル間スペーサーには、耐トラッキング性、耐加水分解性、耐酸・アルカリ性、長期物性の安定に優れたザイロン™ 340Zと、これらの特徴に加えてさらに耐油・耐薬品性を有するPP/PPEアロイ ザイロン™ TFシリーズの活用をご提案します。
薄肉成形性が良好で、省スペース・軽量化に貢献します。さらに、クリープ特性、難燃性(ノンハロゲン)に優れ、車両安全にも寄与します。
- バスバー(ブスバー)カバー:ザイロン™ 440Z, 443Z
高圧大電流が流れる導体の絶縁保護カバーに対して、軽量化・寸法安定性を重視する場合には、薄肉成形性と絶縁性、耐熱性を備える、ザイロン™ 440Z, 443Zをご提案します。
取り扱い性が容易となる、耐油性を有するザイロン™ Tシリーズもございます。
- コネクター:ザイロン™ 644Z
ザイロン™ 644Zは、車載バッテリー周辺のコネクターにご使用いただいています。
LV214やUSCAR等の厳格さが求められる自動車OEM規格に適合するためには、樹脂材料にも信頼性が求められます。
ザイロン™ 644Zは優れた難燃性(UL 94 V-0、5VA)、長期特性(UL746B RTI 125℃)、耐トラッキング性(CTI PLC=2)、耐候性(UL746C f1)等の特徴を有しています。
- 燃料電池スタック周辺部品:ザイロン™ 500H
燃料電池を構成するスタック周辺部品には、ザイロン™500Hをご提案します。
樹脂からの溶出性(イオン、オリゴマー等)が少なく、耐熱水性、耐酸性に優れ、長期間浸漬しても物性がほとんど低下しません。
- NiMH電槽部品:ザイロン™ ⾮難燃グレード
NiMH電槽部品向けのザイロン™⾮難燃グレードは、従来素材(⾦属)と⽐べ軽量化を達成するとともに、電池ケースとして必要な性能を備えた素材として、開発されました。
軽量(低⽐重)かつ、耐アルカリ性、ガスバリア性、耐⾦属劣化性に優れています。
こちらは旭化成グループの環境貢献製品として、製品を使用する段階でCO2削減に貢献しています。