分離・解体のしやすさと強固な接着を両立

易解体性接着剤(開発品)

2025.10.20

易解体性接着剤

技術・製品紹介

自動車部材やスマートフォンなどの電子機器では、製品寿命後のリサイクル性や製品寿命前のメンテナンス性がますます重要視されてきています。こうした背景の中で、「強固に接着したいが、後で簡便に分離・解体したい」というニーズが高まっています。

しかし、熱硬化性樹脂(エポキシ等)を用いた一般的な高強度接着剤では、接着後の部品の分離や解体が困難で、部材の変形や破壊を引き起こす可能性があります。

強固な接着と解体性を両立する「易解体性接着剤」とは

旭化成が開発中の「易解体性接着剤」は、特殊なポリマー設計により、強固な接着性と加熱による解体性を両立。外部トリガー(加熱)によって接着力が低下し、部材の変形や破壊を防ぎながら解体を可能にする新たな易解体性接着剤です。

「易解体性接着剤」の硬化・接着システムと加熱による易解体性「易解体性接着剤」の硬化・接着システムと加熱による易解体性

旭化成の「易解体性接着剤(開発品)」の特長

旭化成が開発中の「易解体性接着剤」は、以下のような特長を有します。

  • 強固な接着力:プラスチック(PET、PC、ABS、PMMAなど)や金属にも強固に接着します。
  • 加熱による易解体性:加熱することで接着力が低下し、容易に解体可能です。さらに、樹脂設計により、解体温度を制御することができます。
  • 無溶剤・低VOC:環境負荷を抑えた設計が可能です。
  • 高柔軟な接着剤:柔軟性があり、高い伸び率を有します。

「易解体性接着剤(開発品)」の想定用途と導入メリット

この接着剤は、以下のような分離・解体が求められる用途に最適です。

  • 自動車部材:交換・分解が容易で、メンテナンス性向上への貢献が期待されます。
  • スマートフォン筐体等:修理・再利用への貢献が期待されます。

「易解体性接着剤(開発品)」の想定用途:自動車部材、スマートフォン筐体「易解体性接着剤(開発品)」の想定用途:自動車部材、スマートフォン筐体

旭化成が開発する「易解体性接着剤」は、製品の再利用・リサイクル性を高めることで、サステナブルな社会の実現に貢献することが期待されます。この開発材にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお問い合わせください。
If you are interested in this development material, please feel free to contact us.

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