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熱流体解析とは、固体や流体の中を熱がどのように伝わるのかを予測する解析です。EV用途で需要が高まっている熱マネジメントシステムの設計に重要な役割を果たします。
固体の温度分布を確認する場合、最も簡単な方法は固体のみを解析対象として、熱伝導解析を実施することです。固体内部の熱の伝わり方は熱伝導方程式で解きます。加えて、境界条件として固体周辺の空気等の流体の流れ場を考慮する場合、固体壁面で熱伝達の式を与えます。また、表面から外部への輻射も考慮する場合、固体表面に輻射の式を与えます。この場合、流体の流れは解いていません。
一方、固体周辺の流体の流れ場や温度分布も厳密に考慮したい場合、流体部分の熱流体解析を実施します。熱流体解析では、質量保存則と運動量保存則によって流体の運動を、エネルギー保存則で流体内の熱の移動を解きます。
高温の熱源の周りを空気が流れる様子を解析しました。図3のように、熱流体解析によって流れ場を解くことにより、空気が入口から出口に流れる様子を可視化することができます。また、図4の温度分布より周囲の空気によって中央の熱源が冷やされている様子を見ることができます。入力条件として、入口の空気の温度・入口の空気の流量・熱源のワット数を設定します。所望の温度にならない場合、これらの入力条件を変更して最適条件を探します。
CAE解析の基礎知識
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