電気自動車の未来を左右するバッテリーマネジメントシステムの効率性

業界情報

世界の電気自動車(EV)エコシステムが急成長していることを受け、世界の電気モビリティ業界は岐路に立っているようです。政策の観点から考えると、政府による介入や努力によってEV産業の土台を築くことがきわめて重要です。EV産業は自動車部門の「未来のビジネス」と呼ばれているからです。EVは2つの目的を兼ねています。何よりもまず、EVは、自動車業界の石油や天然ガスへの依存度を下げること。また、自動車関連の温暖化ガス排出量の削減に大きく貢献し、さらに広い視点で言えば、2030年までに排出量を33〜35%削減するという目標の達成を目指しています。

バッテリーは、エネルギーシフトを促すきわめて重要な要素です。バッテリー需要はEVが全面的にけん引しています。今後20年にわたって、バッテリー需要の約90%がEV向けとなるでしょう。EVに比べると、携帯用電子機器やエネルギー蓄積装置向けの伸びはかなり小さなものとなります。

効率的なEVバリューチェーンの構築を支えるのは、依然として構成部品の効率性やコストです。この目的の達成に向けて、EV分野のバッテリー技術が大きな注目を集めています。バッテリーはEVの基盤だからです。自動車業界では、EV、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車用の電源として、リチウムイオンバッテリーパックの需要が高まっています。リチウムイオンバッテリーは大量のエネルギーを蓄えることができ、何度も充電できるため、大容量で長持ちするという特徴をもっています。しかし、リチウムイオンバッテリーは特定の条件でしか使用できないため、バッテリーマネジメントシステム(BMS)によって、バッテリーの状態を監視し運用時の安全性を確保することが必要です。

バッテリーマネジメントシステム

バッテリーマネジメントシステム(BMS)のきわめて重要な役割

あらゆる種類の車両は、不規則振動、衝撃荷重、浸水、熱負荷など困難な動作条件にさらされるため、バッテリーパックには高度なバッテリーマネジメントシステムが不可欠です。

このようなシステムを設計したり稼働させたりするには、バッテリーマネジメントのあらゆる領域について、かなりの調査が必要です。バッテリーのプロセスモデリングによって、充電・放電時間、充電状態(SoC)、寿命などのバッテリーパラメータの予測と最適化が可能になります。バッテリーのプロセスモデリングが正確であれば、バッテリーパックの充電や健全性を正確に測定しやすくなります。加えて多くの場合、バッテリーパックの動作を損なうおそれがある電圧不均等の問題に対処するため、セルバランシングの手法が活用されます。BMSは、EVバッテリーおよびEV全体の効率性と寿命の改善を追求する高度な制御システムとして設計されています。こうした技術はEVの未来を担うものであり、効果的かつ持続可能なEVエコシステムの発展においてきわめて重要です。

EVバッテリーマネジメントシステム(EVBMS)への市場関係者の関心の高まり

バッテリーはEV価格の最大45%を占めるため、コスト面から見たEVの持続可能性は、バッテリーの寿命や性能に左右されます。このことを受けて、効率的なバッテリーマネジメントソリューションの需要が高まっています。Reports and Dataによれば、世界のEVバッテリーマネジメントシステム(EVBMS)の市場規模は、2028年には62億7,310万USドルに達すると見られています。また、今後7年にわたって、複合年間成長率20.5%を記録すると予測されています。同市場が高い成長を遂げる可能性があるため、多くのEVメーカーやEVBMS市場の参加者が、革新的なEVBMSを発表しています。たとえば、オックスフォード大学のスピンオフであるBrill Power社は、バッテリーの性能を「革命的に変える」とうたった、高度なバッテリーマネジメントシステムを新たに発表しました。同社がスマートシステムを開発する中で1つの到達点となったBrillMS B62 Premium BMSでは、性能、信頼性、システム稼働時間を向上させる一方で、廃棄物や使用期間全体の運用コストを削減します。Brill Power社の目標は、過充電・過放電、極端な高温・低温、過電流を防ぐことによって、バッテリーセルの安全性のベースライン基準を維持することです。こうした問題はすべて、従来のBMS技術で課題となっていたものです。

EVバッテリーマネジメントシステム

EVバッテリーマネジメントシステムの革新

また、自動車メーカーも独自のEVBMSで市場に参入しようとしています。たとえば、General Motors社は、自らをEVメーカーとして再定義しようと取り組み始めました。同社は独自のUltiumバッテリーと新たなモーターを開発し、その両方にUltiumのブランド名を冠しました。現在同社は、バッテリーマネジメントソフトウェアによって、またしても境界を押し広げようとしています。同社はボストンのAnalog Devices社と提携し、Ultiumバッテリー用のワイヤレスのバッテリーマネジメントシステムを開発しました。GMのソリューションは、自動車搭載のコンピュータで制御する大半のシステムと異なり、おそらく5Gもしくは4Gネットワークを通じてクラウド経由で稼働します。これにより、自動車とマネジメントソフトウェアの間でワイヤレス通信が可能となります。

EVおよび定置型エネルギー貯蔵のバッテリーマネジメントソリューションを開発するION Energy社は2019年、バッテリーのライフサイクルを管理するクラウドベースのプラットフォーム、EDISON Analyticsを発表しました。このプラットフォームは、バッテリーデータ、現代電子工学、機械学習、人工知能を活用することで、リチウムイオンバッテリーの性能と寿命を向上させることを目指しています。

Bosch社も2019年、クラウドベースのソリューションを発売しました。同社によれば、このソリューションは、EVバッテリーの寿命を最大20%延ばすのに役立ちます。バッテリーは同社のクラウドシステムに接続されて常に監視、分析され、走行スタイルや環境要因からバッテリーへの負荷の程度が判定されます。こうして得られた情報はバッテリーの残り使用可能時間の予測に活用され、充電プロセスを改善し、ドライバーに対しては、バッテリー残量を保つためのアドバイスをダッシュボードのディスプレイに表示します。

この記事はTechBullionのBiswas Debanjanが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願い致します。

 

 

用途事例

リレーブロック/ジャンクションボックス(ザイロン)

リレーブロック/ジャンクションボックス(ザイロン)

リレー、ヒューズ等の収納ケース

リレーブロック

グレード

A0210:PA/PPEアロイ樹脂。高耐熱、高靭性、低吸水寸法変化(ナイロン材に比較して)
A0230:アセアン地域での原材料を現地化したA0210相当グレード
AF700:PA/PPEアロイ樹脂。高耐熱、低吸水寸法変化、UL V-0

特長

・PAの優れた耐熱、靭性をそのままに吸水寸法変化を改善します。
・高強度、高靭性であるため、靭性が要求される高度な設計に対応可能です。
・UL V-0グレードもございます。
・PAの原料であるヘキサメチレンジアミンを社内で生産(日系で唯一)することで、供給安定、高品質を達成しております。
・海外では原材料を現地化することで、グローバルで安定した供給、コストを維持しております。

用途事例

コネクター

コネクター

電気・電子部品の結線用

製品

レオナ™

グレード

・SNシリーズ、FRシリーズ、FGシリーズ
・SNシリーズ:GF強化非ハロ難燃
・FRシリーズ:非強化難燃
・FGシリーズ:GF強化難燃

特長

・レーザー印字性
・成形加工性
・強度・靭性
・電気特性(CTI)
・耐熱性

用途事例

インバーターカバー

インバーターカバー

インバーター等の電気設備のカバー

インバーターカバー

グレード

240Z440Z
・非強化難燃グレード
・優れた電気特性、難燃性
・耐加水分解性

特長

・筐体、内装シャーシに適した設計自由度の高い素材です。
・UL難燃5VA取得、低比重材料により製品の小型化・軽量化に寄与します。
・耐熱性や耐酸・アルカリ性による環境への耐久性がございます。